shigashiga’s diary

ファッションと音楽のつながりをCDレビューを通して紹介・考察するブログです。

UGG(アグ)|ブランド紹介

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みなさんご存知の「UGG」について今日は紹介も兼ねて歴史を追っていきたいと思います。
たぶん漠然としたイメージはみなさん持っていると思うんですよね。
例えばオーストラリアのメーカーだとか、セレブ、イキリ系。
おしゃれな人たちのウケもよく、ジャンルや服の系統問わず支持されている、とか。
でもこのブランドは調べてみると結構歴史も古く、労働者やサーファーなどと密接な関係がありました。

ブランドの由来

始まりは1920年代。オーストラリアの羊毛刈りを職業とする人たちの間でUGGはスタートします。
最初のブーツは羊の毛皮で足を無造作に包んだ出来の悪い不恰好なものでした。
このブーツは「Ugly Boots(かっこ悪いブーツ)」と呼ばれ、これを古き良きオーストラリアの人々がスラングでUGGブーツと言い慣らしていったのがネーミングの由来。
しかし、素材と履き心地の良さから次第に一般層へと浸透していくことに。

UGGの機能美が大戦でも活躍

1930年年代になると農夫たちと一般の人々の中でごく少数しか流通していなかったブーツは意外にも第一次世界大戦にも使われることになります。
戦闘機のパイロットが上空で体温を暖かく保つためにUGGを履いて空へ飛び立っていきました。

ブームのきっかけはサーファーたち

1960年代、軍で採用されたとはいえ、まだまだマイナーな存在でしたが、この頃からオーストラリア西海岸パースという町のサーファーやスイマーたちがこぞって愛用するようになります。
優れた保温性のあるブーツで水から上がったあと体を冷やさないようにするようになり、どんどん広まりを見せていくことに。

1979年代になると、パースだけではなくシドニーのサーファーにも人気が出てきます。
彼らサーファー・スイマーたちは冬の海に入れないオフシーズンになると雪山で登山やスキーを楽しむのがパターン。
春・夏の海だけではなく、極寒の雪山でのユーザーもこういった経緯を経て増えていき、寒冷地にも持ち込まれることになります。

そして1978年、オーストラリアのサーファーブライアン・スミスがオーストラリアやニュージーランドのサーファーの中で流行していたこのムートンブーツをアメリカに持ち込んだことがきっかけとなり、世界中に広まっていきます。
こうして初めてのシープスキンブーツのブランド代表格UGG Australia(アグ オーストラリア)となるのです!!

アメリカでの大流行をきっかけに世界的なブランドへと成長

アメリカのサーファーにも広く受け入れいられたUGGは1995年、UGGを持ち込んだブライアン・スミスによってアメリカの巨大フットフェアカンパニー「デッカーズ社」に売却されます。
そして1999年にデッカーズ社は「UGG Australia」をヨーロッパ・アメリカなどで商標登録。
2003年、UGGはよりファッショナブルなものへとイメージが変わり、シエナ・ミラー、ケイト・ハドソンなどハリウッド女優が身につけたことでアメリカ国内で大流行しました。
2005年には世界的な人気拡大のため、デッカーズ社は生産の拠点を中国に移し、大量生産を始めます。
UGGのもつアメリカのイメージはこのことが起因していて、要はオーストラリア発でアメリカで商業的成功をしたブランドっていうことですよね。

現在のUGGは日本でも大人気

2006年には日本でもUGGはブームに。
以降は表参道やアウトレットモールなどにもUGG Australiaの直営店がどんどん出店され、今ではオーストラリアのサーファーだけが知るマイナーブランドから、誰もが知る大衆のためのフットウェアになりました。
※現在のブランド名は「UGG Australia」から「UGG」にリニューアルされています。