shigashiga’s diary

ファッションと音楽のつながりをCDレビューを通して紹介・考察するブログです。

90’s グランジ・オルタナティブと呼ばれたバンドと名盤10選 -5

またまたレビュー編。
前回は日本のバンドにフォーカスしましたが、
今回はUSバンドに焦点戻しての戻しての10選です。
お付き合いください!!

①Codeine(コデイン)-『Frigid Stars Lp』

1991年、サブポップからのリリース。いわゆるスロウコア・サッドコアの系譜にあたるバンド。グランジブーム真っ只中にこのテンションの低さったらないです!!

ヘビーでスローなエモーション。たゆたうビートはサイケ感も放出しています。スロウコア・サッドコア近辺のバンドの中だと伝説化しているほど。とても静かなロックバンド。

そしてこのバンドから、プルマン、ザ・ニュー・イヤー、ヒム、シッピング・ニュースと派生していくことに。うるさい音楽に疲れた方に青く灯してくれる優しい音楽となっておりますよ。

②Shellac(シェラック)-『Terraform』

グランジ以降、1998年発表。
スティーブ・アルビニ率いるシェラックの2ndアルバム。

無機質で攻撃的、アルビニ関連の作品ってどれもいいのですが、中でもやっぱり自身のバンド、シェラックが一番好きなんですがこの『Terraform』が特に好き。

メンバーはアルビニ自身とボブ・ウェストン、トッド・トレーナーの3人。アルビニはニルヴァーナ、イギー・ポップ、スーパーチャンク(前々回紹介しました)など、数えきれないくらい様々な仕事に携わっているので知っている人も多いはず。そんな彼のポストハードコアバンドです。
かっこいいですよ!!

③Bedhead(ベドヘッド)-『Transaction De Novo』

こちらもサッドコアバンド。ノイジーなギターが空間を埋めていく様がこのジャンルの由来になっているのではといわれています。なんとなく80'sのUKギターバンドみたいな雰囲気も醸し出しているような感じもあり、前述のコデインよりも若干聴きやすいかも。

『Transaction De Novo』は1998年の彼らのラスト作。
そしてアルビニ録音です。

LOWと並んでサッドコアの代表的なバンドでボーカルのマット・カデインの叙情性のある歌いまわしがとてもクセになります。タッチアンドゴーからのリリースです。

④Earth(アース)- 『earth2』

1993年サブポップからのリリース。
このバンドはイっちゃっているの一言しかないです。

緩急も抑揚も何もなく、ただひたすら重低音のリフが鳴り響いているだけのサウンド。しかし、カート・コバーンも彼らを支持し、Sunn O)))(サンオー)も彼らに多大な影響を受けたそう。

怪盤中の怪盤!!
たった3曲で73分弱。

大半の人は「えっ…なにこれ」って絶対思います。僕も初めて聴いたときはなんのための音なんだろうって思いましたし。
でも聴く頻度を意識的に増やし、何も考えないで聴いていたらこれがまた結構、というかかなりかっこいい。

よく言えば前衛的、悪く言えば難解。
ハマる人にはハマるっていう感じです。
究極のドローンミュージックです!!

music.youtube.com

⑤A Minor Forest(マイナーフォレスト)-『Flemish Altruism』

彼らは1992〜1999年に活動していたサンフランシスコのポストハードコアバンド。
彼らもまた、グランジの喧騒の中、表舞台ではほぼ語られることのないバンドでしたが、この作品はシカゴのスリルジョッキーという名インディーレーベルからのリリース。

エンジニアはスティーブ・アルビニを起用しており、夜霧のような冷たいもやもや感とヒリヒリとした雰囲気のある、スリントやロウをもう少し狂気じみた感じのカオティックな作品に仕上げています。

1996年発売の彼らの1stアルバムです!!

⑥A Minor Forest(マイナーフォレスト) -『...So, Were They in Some Sort of Fight?』

前述で紹介したマイナーフォレストの1999年発表の3枚目のアルバムで、多分コンピレーションアルバム。2枚組になっていて内容もとても良し!!

終始ヒリヒリと緊張感のあるサウンドはこの時代特有のもので、現代には産み落とされ得ない感性なのではと思うくらいのオリジナリティを秘めています。
かなりかっこいいのでぜひ試してください!!

⑦BLUETIP(ブルーチップ)-『Dischord No.101』

フガジのイアン・マッケイのディスコード・レコードからのリリース。
ワシントンDCのバンドです。

元SWIZ、スイートベリーフリークダウンというバンドにいたジェイソン・ファレルとデイブ・スターンが中心となって結成。DCのレボリューションサマー世代のガツンとくる強烈なロックアルバム。
メンバーのジェイソン・ファレルはディスコード・レコードのアルバムジャケットのアートワークも手がけたりとマルチな才能のある人。

全曲ハイテンションでぶっ飛んでいるバンドです!!

⑧BLUETIP(ブルーチップ)-『Post Mortem Anthem』

前述のバンドの編集盤。
未発売曲やコンピ収録曲、B面などをまとめたアルバムです。
発表は2001年ですが、90年台の彼らの隠れた名曲がたくさん入っています。
某中古CD屋さんの安売りワゴンラックで100円で購入。本当ラッキー。

⑨Down by Law(ダウン・バイ・ロウ)-『Blue』

1991年、エピタフレコードからのリリース。
元D.Y.S.、DAG NASTY 、ALLのフロントマン、デイヴ・スマリーを中心に結成されたパンクバンド。

ハードコアテイストなスタイルはやや薄れ、乗り心地の良いロックンロールスタイルになっています。彼が行き歩いたバンドは全て人気があり、パンク好きな方は名前くらいは聴いたことがあるのかもしれないけど、それらのバンド解散後のデイヴの活動はあまりチェックされていないと思うんですよね。

デイヴはこのバンドで最高に弾けています!!

今作は2ndアルバム、『Blue』っていうタイトルだけど、ジャケットは真っ赤!!

⑩Down by Law(ダウン・バイ・ロウ)-『Punkrockacademyfightsong』

ダウン・バイ・ロウの3rdアルバム。前作よりもっとパンキッシュな感じ。
ディヴ・スマリーのボーカルも実にカッコよし!!

捨て曲はなしで、1曲2〜3分台で一気に聴けるショートチューンが大半を占めます。
おすすめ曲は『500MILES』。プロクライマーズのカバーかな。
スノーボード・スケートボードのBGMとしても最適なアルバム。1994年作。