shigashiga’s diary

ファッションと音楽のつながりをCDレビューを通して紹介・考察するブログです。

Nirvana(ニルヴァーナ)|グランジファッションとこの時代のバンド紹介

「オルタナティブロック」と聞くとまず思うのが90年代のUSロックシーン。そしてこのシーンの中で「グランジ」という音楽ムーブメントがアメリカ全土を席巻し、この時代に出てきた個性あるバンドたちのファッションが流行しました。その余波はリバイバルという形で現在見直され、再びグランジファッションが現代のフィルターを通し、受け入れられています。今回はグランジファッションと元になったバンドたちの紹介、考察をしていこうと思います!!

グランジの語源

グランジ (Grunge) とは、ロック音楽のジャンルのひとつ。 「汚れた」、「薄汚い」という意味の形容詞 "grungy" が名詞化した "grunge" が語源。

出典:グランジ - Wikipedia

マッド・ハニーという90年代オルタナティブバンドメンバーのマーク・アームによると「グランジという言葉は昔からあって、ノイジーでファズの効いたギターサウンドのことをそう呼んでいた。最近になって誰かが今のバンドを指して”これはムーブメントだ”って言い始めたわけ。評論家連中がそういうレッテルを貼るとやりやすいだろ??単なる便宜上の問題なんだよ」と言っています。元は音楽のスタイルを指す言葉ではなかったということ。

ニルヴァーナの台頭

このムーブメントを確立させ、グランジファッションのお手本となったのがニルヴァーナのメンバーたち。特にボーカルのカート・コバーンはその破天荒な行動やかっこいいボーカルスタイル、発言などすべてにおいてカリスマ性があり、シーンのアイコン的な存在でした。1994年にシアトルの自宅で亡くなるまでグランジの喧騒は続きます。 彼らの存在がファッション流行の引き金となったのは確実で、彼らに影響を受け、類似したバンドが次から次にたくさん出てきてシーンがより活性化されていきます。

グランジファッションとは

一般的に言われるのはアメリカ人のデイリーウェアがベースになっているということ。1990年代当時の代表的なアイテムはチェックのネルシャツやロックTee、ダメージデニムにワークブーツなどをオーバーサイズで合わせるのが定番。ダーティーな雰囲気を出すために古着屋の需要もすごく増えていたらしいです。近年、アメリカのスーパーモデル ケイト・モスも90sスタイルで騒がれていましたよね。彼女も90年代を謳歌した立役者です。ともかく、わかりやすいスタイルでいえばやっぱりカートコバーンかな。ニルヴァーナのアルバム『Nevermind』『In Utero』『FROM THE MUDDY BANKS OF THE WISHKAH』などの歌詞カードで彼らのファッションが観れます。こちらも音楽と合わせてチェックしてみてください。

Lollapaloozaロラパルーザ)

オルタナティブロック、グランジムーブメントをさらに加速させ、若者を熱狂させたのが「ロラパルーザ」と呼ばれる大規模な野外音楽フェスティバル。現在はパンク、ヒップホップ、メタルなど多種多様なミュージシャンが参加したり、ダンスパフォーマンスなども行われていて、2018年にはブルーノ・マーズやアークティック・モンキーズ、トラヴィス・スコット、LL・クール・Jなども出演してたりします。チリ、ブラジル、アルゼンチン、パリ、ストックホルムでも開催され世界を熱狂させています。

初回は1991年ジェーンズ・アディクションのボーカル ペリー・ファレル自らのバンドの解散ツアーで仲間のバンドを数組連れて全米をフェスティバルの形でツアーしたことがきっかけ。この初回のアーティストはナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナー、元ブラック・フラッグのヘンリー・ロリンズ、バットホール・サーファーズなどこの大型フェスがヒットし、ファッションと音楽が結びつき、90年代のアメリアのサブカルチャーを席巻していきます。アメリカンオルタナティブバンドはサイケなテイストのバンドやアーティストも多いし、ウッドストックと重なっている部分もあると感じています。パンク、ハードコアなどをルーツにもつバンドも多く、反発性やカウンターカルチャー要素も多分にあったと思います。

余談ですが、カート・コバーンとデイヴ・グロールはアルバム『Nevermind』の制作中にふたりで観に行ったという思い出もあるそうです。この時こういうジャンルの音楽でこれだけの盛り上がりと集客が見込めるならこのシーンは今後も大きくなるだろうと確信したそうです。